いつかだかぶりに

いつだかぶりに、夢で泣いた。


昔見た夢だ。決して変えられない物語。


夢の中で私は、弟役として出てくる。視点はカメラだ。自分も見える。



長身長髪、金髪で痩身で釣り目、ひいき目に見ても美人の兄。兄は、他人の考えが読める人間だった。いわゆるサトリだ。
弟（自分）は黒髪で中肉中背、少し垂れ目か。兄に対してコンプレックスしかなかったが、それでも優しい兄が大好きだった。


いつの頃だろう。


兄は突然、僕（つまり、弟であり自分）たちの前から姿を消した。


どのくらい経ったあとなのか。

僕の周りにはかけがえのない仲間達がいた。
そして、兄は野望を持っていた。
その野望は決して叶えられてはいけない野望。人々の幸せを奪う野望。

そしてその野望を考えた兄、いや、仇敵はサトリなのだ。


僕たちの考えを読まれないよう、また、読まれたとしても（どうやら完全に考えを読み取ると言うよりは、断片を読み取るだけらしい）作戦の真意にたどり着けないよう、幾重にも策をめぐらした。

策をめぐらしたのは、僕だ。


やがてその策は兄を追い詰める。


最後の時。



優しかった兄との思い出。数々の思い出が脳裏に蘇る。


僕（自分、つまり弟）が手に持った剣で貫かれた兄は、笑って僕の頭をなでた。

最後に一言、ありがとう、と言葉を残して。





よくわからないんだけど、何度か見ている夢です。

今まではそんなこと無かったんだけど、今日は起きたら泣いてました。
なんだろうね？


そんな夢日記。